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マルガリータ 村木嵐 [2019K]

マルガリータ (文春文庫)

マルガリータ (文春文庫)

  • 作者: 村木 嵐
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2013/06/07
  • メディア: 文庫


舞台のDVDを観て「あ、これは原作読んだ方がいいやつだな」と。
少年使節団4人の帰国してからのそれぞれの人生。無宗教の私としては言い方悪いけど、純粋無垢な年頃でローマに渡り、教えられたことをそのまま疑いもなく信じているというイメージだったのだけど、殉教について、信仰について、踏み絵や棄教について、きちんと自分の言葉や意思に置き換えて考え、疑い、解釈をしているというところに心動かされた。
けれど、国を動かすものとして、領主として、妻として、信仰者として、それぞれ守るものが違いすぎてそのすれ違いから悲劇が生まれる。もっと違う方法があったのかもしれないけれど、誰も攻めることはできない。善も悪も視点によって変わってしまうもどかしいさとやりきれなさが読んでいてつらくなる物語。

「「今のこの国ではマリアではならぬ。皆、マルタにならねばならぬのだ」」

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